多摩区 中野島・登戸 ふじえ眼科

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101.ぶどう膜炎

ぶどう膜炎、聞きなれない病名です。虹彩炎、虹彩毛様体炎と呼ばれることもあります。
虹彩、毛様体、脈絡膜この3つの部位は、まるでブドウのような紫色をしているので総称してぶどう膜と呼び、この部位に炎症を起こす病気がぶどう膜炎です。

1) 原因は何?

 自己免疫異常が一番多い原因ですが、その他に細菌性、ウイルス性(主にヘルペスウイルスによるものが多いです)、真菌(カビ)、寄生虫(犬や猫に寄生するトキソプラズマ、トキソカーラなど)、外傷、癌も原因になります。
以前は原因のつかないものが半数近くありましたが、診断技術が進歩しましたが、それでも2009年のデータでは、原因不明は33%を占めています。

2) どんな症状がでますか?

ぶどう膜炎が炎症を起こす部位は、前房(角膜と虹彩・水晶体の間)、硝子体、網膜です。飛蚊症が増えた、かすみがかかって見える、眩しい、視力低下、眼痛、充血と多彩な症状が出ます。
片目だけ、両目同時、または両目交互に症状が出る人もいます。やっかいなのは、再発があることです。治療をして改善しても、何年もたってまた同様の症状が出ることがあります。

3) 治療は?

細菌性の場合はその最近に有効な抗菌薬の内服、点滴、点眼を、ウイルス性の場合は抗ウイルス薬の内服や点眼で治療します。
多くのぶどう膜炎ではステロイド点眼と、虹彩と水晶体の癒着を防ぐための散瞳剤点眼が主体となります。症状が強い場合はステロイドの内服や、免疫抑制剤の内服が必要になります。

次回は、頻度の多いぶどう膜炎である、サルコイドーシス、原田病、急性前部ぶどう膜炎、強膜炎を取り上げる予定です。


(2018/05/02更新 )


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