多摩区 中野島・登戸 ふじえ眼科

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143.ドライアイ:目の乾燥注意報

寒さが厳しくなるとともに、空気も乾燥してきました。先日、帰宅して湿度計を見たら30%で、大急ぎでエアコンの前に室内物干しを出し、濡れたタオルを何枚か干して、やっと湿度が40%になりました。
オフィスは暖房が効いているのでとても乾燥しています。12月は、ドライアイの症状が悪化して角膜に傷がついた患者さんが何人か来院しました。
快適な環境を作り、上手に目薬を使い、ドライアイを予防しましょう。

1)ドライアイの症状

まず目の乾き、自覚がなくても目の疲れ、異物感、かすみ等です。多くは蒸発亢進型で、目の表面から涙が逃げていきやすいタイプです。
症状が悪化すると、表在性角膜炎といい、角膜の表面に細かい傷ができます。角膜は知覚が鋭敏なので、異物感や痛みを感じます。
パソコン作業の多い方は、まばたきの回数が減って涙の蒸発亢進が進み、乾きや疲れを感じる方が多いです。

2)快適な湿度の環境を作るために

快適な湿度は40%から60%です。40%を切ると咽頭粘膜でのウイルスの活動が活発になるので、そのためにも40%の湿度は保ちたいと思います。逆に60%を超えるとカビが繁殖しやすくなります。
湿度計は家電店でも手頃な価格のものがあります。部屋に備えて湿度に気を配ってください。そして加湿器の出番です。私は診察室の椅子のすぐそばに加湿器を置いています。自宅では、エアコンの吹き出し口の前にタオルを干して湿度計とにらめっこをしています。

3)ドライアイの治療

ドライアイの治療に使う目薬は2種類あります。
1つは人工涙液と呼ばれるもので、涙と同じ成分を点眼で補うものです。ソフトサンティア、ヒアルロン酸ナトリウムが代表的です。
2つめは、さらに強力に涙の安定性を守り、角膜の傷を治す作用も併せ持った点眼薬です。ジクアホソルナトリウム(商品名:ジクアス)、レバミピド(商品名:ムコスタ)の2剤です。この2剤は角膜上皮障害の治療にとても効果があります。

しばらく空気が乾燥した季節が続きます。
環境を整え、うまく目薬を使って、できるだけ快適にこの季節を乗り切ってください。


(2022.1.5更新)


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