多摩区 中野島・登戸 ふじえ眼科

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161.白内障手術を受けました②

5月末に両眼の白内障手術を受けました。先日、1か月検診を受け、経過は良好です。今回は、手術の時期、眼内レンズのパワーの決め方、そして術後感じたことを書きます。

1) 手術に踏み切る時期

手術が好きな人はいないと思います。できたら手術なんて受けたくない。でも見えなくて困った。私は患者さんにたとえでお話をします。「天秤があります。こちらのお皿に、手術は怖いなという重りが載っています。もう一方のお皿に、見えづらくて困ったという重りが載っています。どちらの重りが重いですか?」私は仕事に支障を感じたので、困ったの重りが重く迷うことはありませんでした。逆に、困っていない方はすぐに手術を受ける必要はありません。白内障は緊急性がないので、生活に困るまで待っても大丈夫です。
視力が矯正で0.5まで下がった方には手術をお勧めすることが多いのですが、視力も一つの指標に過ぎません。車の運転が不自由になった、まぶしくて困るという方は、視力が1.0でも手術に踏み切ります。やはりご自身の不自由さが指標です。

2) 眼内レンズの度数

眼内レンズには多焦点眼内レンズと単焦点眼内レンズがあります。多焦点眼内レンズは遠くも近くも見える老眼鏡いらずのレンズですが、保険がききません。手術を受ける医療機関で異なりますが、片目20万円位の自費になります。単焦点眼内レンズは健康保険で受けることができ、患者さんの自己負担は3割の方で約5万円です。私は、単焦点眼内レンズでやや近視寄りに入れてくださいとお願いしました。
眼内レンズの度数の決め方、術後の見え方で患者さんから相談を受けた時、私は「今までの生活と同じにしましょう」とお話することにしています。私は軽い近視で、50代半ばまでは老眼鏡が必要ありませんでした。近視の方が、手術で近視がなくなってしまうと、「手元が見えなくなった」と嘆きます。逆に近視のなかった方に近視が入ると、手元は見えるのですが、遠くが見づらくなるので「見えない」と言われます。今まで遠くが見えていた方はそのまま遠くが見え、手元は老眼鏡をかける、近視があり、手元が自分の目で見えていた方は近視を残して遠くは今まで通りメガネをかける。今までの生活が変わらないようにしたほうが、頭がびっくりしません。
強度近視の方は、眼内レンズの度数を工夫することで近視を軽くすることができます。メガネ無しで新聞が読め、日常生活ができる、遠くを見る時は近視のメガネをかける、患者さんはとても喜んでくださり、こちらも幸せになります。

3) 術後の生活

術後1週間は洗顔と洗髪ができません。私は2週続けて手術を受けたので、2週間、洗顔、洗髪ができませんでした。今回役に立ったのがメイク落としのシートです。しっかり汚れが落ちますし、拭いた後もしっとりさっぱりします。洗髪は数日おきに美容院に行きましたが、ちょつとした出費となりました。
術後2か月ほど点眼をします。抗生剤、消炎剤の目薬を3種類、1日3-4回、間を5分開けなければならないので、これがなかなか面倒です。私は食事の前、中間、食後と決めてつけています。

以上、私の白内障手術体験記です。自分が患者として体験したので、今後は患者さんの悩みや不安にもっと寄り添っていけるように役立てたいと思います。


(2023.7.2更新)


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