多摩区 中野島・登戸 ふじえ眼科

多摩区・ふじえ眼科コラム

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5. 私達の目はどのようにして物を見ているのか

今回は、生物の授業のようなお話をします。
でも、楽しい授業で、目が小さな宇宙のようだと感じてもらえたら嬉しいです。

1) 眼球

成人の目は、重さ約7g、容積は約6.5ml、前後径が約24mmの球体です。
この小さな球体のなかに、多くの機能が詰まっています。

角膜と水晶体
眼球の水平断面図
2) 角膜と水晶体
断面図を見てください。
角膜、これは私達の目の黒目です、さらに奥に水晶体があります。この2つがカメラのレンズです。
特に水晶体は近くを見るときは厚く、遠くを見るときは薄くと、厚みを変えてピント合わせをしてくれるオートフォーカスレンズです。
 
3) 虹彩
水晶体の前に虹彩がありますね。これは、茶目の部分です。
カメラでいえば絞りの働きをします。瞳は明るい所では小さくなり、暗い所では大きく開いて目の中に入ってくる光量を調節しているのです。

4) 「物を見る」

角膜と水晶体のレンズが光を集めて網膜に焦点を結びます。
この網膜で得た情報が視神経という神経を伝わって脳の後ろの部分(後頭葉といいます)にある視中枢に届きます。
ここで画像が解析されて、「物を見る」つまり色や形を感じることができるのです。

5) 視力が落ちる・目が見えなくなる

角膜から後頭葉まで、どの部分で病気が起きても、私達の目は視力が落ちたり見えなく なったりします。
患者さんが「見えない」と言って受診した時、眼球のどの部分に病気があるのか、もしかしたら目の神経の病気が、いろいろな可能性を考えながら原因の病気を探していくのです。

こぼれ話し
情報の8割は視覚から得られるといいます。目は大切な臓器です。そこで、目に関わる神話を探してみました。
まずは、日本の古事記から。
イザナギ、イザナミの二人の神様が高天原(たかまがはら)から地上に降り立ち日本が出来ます。イザナギが黄泉の国(死者の世界)の穢れを落とすため、左目を洗うと天照大神(あまてらすおおみかみ)、右目を洗うと月読命(つくよみのみこと)が産まれたそうです。
次はエジプトに飛びましょう。
象形文字の中に目の形をしたものがあります。「ホルスの目」といいます。ハヤブサの頭部を持つ太陽の神ホルスの目を具象化したものです。
ギリシャ神話には100の目を持つ怪物アーガスや、一つ目の巨人キュクロプスが登場します。
きっと世界中に、目の神様や目のお化けがたくさんいるのでしょうね。

川崎市多摩区 ふじえ眼科 院長 藤江敬子 プロフィールはこちら

2010/05/21 更新
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