多摩区 中野島・登戸 ふじえ眼科

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27. 緑内障の話し その2:眼圧と視神経の関係

まぶたの上から目をそっと押さえてみてください。眼球はボールのように弾力があります。 前回、少しですが、眼圧の話をしました。目の内容物が目の壁を押す力、これが眼圧です。正常値は10-21mmHgです。

1) 眼圧はどのように一定に保たれているのでしょうか

虹彩の根元の毛様体(もうようたい)から房水(ぼうすい)が作られます。房水は目のいろいろな部位に栄養を運ぶとても大切な仕事をしています。毛様体で作られた房水は仕事を終えた後、図のように瞳孔を通り、虹彩の付け根に360度ある隅角(ぐうかく)という排水溝を通り、目の外に排出されます。
毛様体が水道の蛇口です。房水という水が出てきます。房水は目の中を循環して仕事を終えた後、隅角という下水に入り眼外に排水されて、仕事を終えます。
このバランスがきちんと保たれていると、眼圧は10-21mmHgの値になります。
隅角 

2) 眼圧はどのようにして測定しますか

皆さんの中で、眼科を受診して、空気が目に当たる器械の検査を受けた方がいますか。あの器械は「空気眼圧計」です。空気を当てたとき、角膜の表面がどれくらい平らになるかで眼圧を測定します。「ゴールドマン眼圧計」といって、眼圧を測定するチップを直接、角膜表面に当てる測定法もあります。

3) 眼圧が高いと何故、問題になるのでしょう

前回のコラムの図を見てください。高い眼圧が網膜を圧迫し、それにより視神経がダメージを受けて、束状に脱落して視野が狭くなります。
しかし、ここでちょっと矛盾したお話をします。眼圧が高くても視野は正常で緑内障にならない人がいます。これを「高眼圧症」といいます。逆に、眼圧は正常なのに、どんどん視神経がダメージを受けて視野が狭くなる人がいます。これは「正常眼圧緑内障」といいます。
眼圧は緑内障診断の一つの目安でしかありません。

4) 眼圧は何故、高くなるのでしょう

水道と下水のバランスが崩れ、隅角からの排水が悪くなると、目のなかに房水が滞り、眼圧が高くなります。

緑内障と一口に言ってもいくつかのタイプに分かれます。次回は緑内障のタイプについてお話します。

川崎市多摩区 ふじえ眼科 院長 藤江敬子 プロフィールはこちら

2012/4/16 更新

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