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132.網膜⑧:中心性漿液性網脈絡膜症、働き盛りは要注意

中心性漿液性網脈絡膜症(ちゅうしんせいしょうえきせいもうみゃくらくまくしょう)、舌を噛みそうに長い病名です。網膜症の中心、つまり黄斑部の下に水が溜まり見えづらくなる、そして漿液とは、さらさらしたという意味です。

1)脈絡膜とは?原因は?

網膜の外層にあり、網膜に栄養を与える組織です。この脈絡膜の血管に異常が起こり、血管から水分が漏れ出します。原因は、はっきりとはわかっていませんが、40代、50代の方に多くストレスが関係しているのではと考えられています。
ほとんどが片目のみで、男性に多い傾向があります。

2) 症状は?

大きく視力が低下する方は少なく、視力検査で1.2という人もいます。ただ、黄斑部の下に水が溜まり黄斑部が腫れた状態になるため、他の黄斑疾患と同様に、物が歪む、中心部が見えない、暗いという訴えがでます。。

3) 診断は?

中心性漿液性網脈絡膜症まず患者さんの「歪む」という訴えがキーワードです。今や黄斑部疾患の診断には欠かせないものですが、OCT検査をすると、本来、きれいなすり鉢状の黄斑部に水が溜まり、ぷっくりと腫れているのがわかります。






4) 治療は?

この病気は自然治癒が期待できますので、その旨を説明しまずは経過を見てもらいます。ほとんどの方が、1~2か月で腫れが引き、正常な黄斑部の形状に戻り、自覚症状も改善します。
まれに、症状が長引く方がいます。その方は、血管に造影剤を入れてどの血管から水が漏れ出しているのかを調べる、蛍光眼底造営検査で、原因の血管をつきとめ、レーザー治療で原因血管を凝固する治療を行います。


(2021/2/03更新 )


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