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多摩区・ふじえ眼科コラム

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78.乱視

  近視、遠視に続いて今月は乱視について書きます。近視は網膜の前に焦点が来る、遠視は網膜の後ろに焦点が来るため見づらさが生じます。乱視はレンズの働きをする部分(角膜もしくは水晶体)がゆがんでいるため焦点が合わない状態をいいます。

1) なぜ乱視が起こるか

  虫メガネで光を一点に集めてみましょう。これが焦点です。ところがレンズがゆがんでいると、光もゆがんで一点に集まらず、ずれてしまいます。レンズの働きをするのは角膜と水晶体ですので、角膜のゆがみで生じるのが角膜乱視、水晶体のゆがみで生じるのが水晶体乱視です。ほとんどが角膜乱視なので、今回は角膜乱視に限ってお話しします。
 患者さんに説明するときは、「野球のボールとラグビーボール」とたとえます。目が野球のボールのようなら角膜の縦カーブも横カーブも同じカーブです。縦の線と横の線を見た時に、どちらの線も同じ焦点に集まります。
 角膜がラグビーボールのようにゆがんでいる場合は焦点はどこにも合いません。角膜が縦方向にカーブが強い場合は横の線がぼんやりし、横方向にカーブが強い場合は縦の線がぼんやり見えます。そのため物の輪郭がはっきりしない、物がぶれて見えるということになります。

2) 快適に物を見るにはどうしたらいいのでしょう

 実はほとんどの人は乱視があります。顔が左右、全く対象の人はいません。同じように角膜のカーブが縦横全く同じとはいきません。ただその差が小さければ物のぶれを自覚することはありません。
 物のぼけが強く視力が出づらい、疲れるというときはメガネやコンタクトレンズで矯正をします。どちらも原理は同じで角膜のゆがみ方向と反対のゆがみを持ったレンズを使います。そしてどの方向の線も網膜上に焦点があうようにします。
 コンタクトレンズは以前はハードコンタクトレンズでなければ乱視の矯正はできなかったのですが、トーリックレンズという乱視も矯正できるソフトコンタクトレンズが開発されました。特殊なデザインで、まばたきのたびに必ず乱視が矯正できる方向にレンズが安定するようになっています。


2016/6/8更新

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