多摩区 中野島・登戸 ふじえ眼科

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155.結膜④:翼状片「白目が黒目に伸びてきた」

私たちの目を鏡で見てください。丸く黒目があります。ここは角膜です。その周囲に白目があります。ここが結膜です。角膜と結膜は組織が異なり、きちんと境界線があります。皮膚と爪がしっかり分かれているようなものです。
ところが結膜の細胞が異常増殖を起こし、角膜の上に伸びてくる病気があります。これが翼状片です。

1)緊急性のない、良性のものです

翼状片本来、角膜と結膜はしっかり分かれています。翼状片は結膜の細胞が異常を起こし、境界線を乗り越え、角膜の上に伸びてきたものです。
角膜には血管がありません。角膜は無血管であることで透明性を保ちます。そこに血管の豊富な結膜が伸びてくるので白く見え、また充血して見えるのです。ほとんどが鼻側から中央に向かって伸びてきます。






2) どんな時に治療が必要ですか?

翼状片は良性のもので、また進行せず何年も小さいままということのほうが多いので、通常はそのまま様子を見ます。治療が必要になるのは、
① 写真のように中央まで伸びて瞳孔にかかり視力が低下した場合
② 侵入した方向に角膜が引っ張られ、乱視がひどくなった場合
③ ゴロゴロ感、異物感がひどい場合
などです。

3) 治療は手術になります

薬で改善はせず、手術になります。角膜から侵入した結膜をはがしますが、それだけでは再発が起こることが多いので、再発を予防する方法が必要です。
切り取った結膜と角膜の間に、他の部位から取ってきた正常な結膜を縫い付ける「自己結膜移植」を行います。


(2023.1.11更新)


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