135.夏本番、目の紫外線対策
前回のコラムで、近視抑制に屋外活動が有効であると書きましたが、これから夏になり、紫外線対策や熱中症対策も必要になります。
今回は紫外線の功罪を考え、紫外線対策を立てましょう。
1)紫外線とは?
私たちが色として感じる波長が可視光線です。紫外線は可視光線より短い波長になります。
紫外線は波長の長いほう、つまり紫色に近いほうからUVA,UVB,UVCと呼ばれます。
2) ビタミンD合成に必要
ビタミンDは、カルシウム吸収を促進し、骨を強くするのに必要なビタミンです。ビタミンDは紫外線を浴びることで皮下で形成されます。それでは、どれ位、日光を浴びたらよいのでしょう。皮膚科の先生のお話では、両手の甲で日光に15分、あるいは日陰で30分とのことでした。日常生活で戸外を歩いていれば十分と思います。3)紫外線の害は?
強い日焼けはやけどと同じです。私も、ヒリヒリ辛い思いをしたことがあります。この日焼けを繰り返すと、紫外線によるDNA損傷がおこり皮膚がんの原因になります。また、目では紫外線角膜炎といい、角膜の表面に傷がつき、強い痛みが起こります。4)近視の進行抑制に必要な光はどれくらい?
まだ研究の途中ですが、1000から3000ルクスの光が望ましいという見解です。これは日陰でも得られる光量です。逆に真夏の校庭では10~20万ルクスの光量になるとのことで、これからの季節は日差しの強い時間帯を避け、しっかりとつばのある帽子をかぶることが必要になります。5)日差しの強い時期に気を付けること
まず時刻、時間の工夫です。紫外線のピーク時の10時から午後2時は熱中症の危険も高くなるので注意しましょう。こまめに水分の取り、日陰で休むことも大切です。次につばのある帽子をかぶります。7センチのつばで60%の紫外線をカット出来るそうです。目の紫外線対策にも有効です。
そして少し暑いかもしれませんが袖がある服を着ること、特に日差しが強い日はUVカットの長袖を着ることも有効です。
(2021.5.12更新))