多摩区 中野島・登戸 ふじえ眼科

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137.遠視:実は遠くも見づらいのです

今回は遠視について話します。近視は近くの物は見えますが、遠くのものはぼんやりします。遠視は「遠くの物が良く見える」と誤解されることがありますが、遠視では焦点が網膜の後ろにくるため、実は、遠くも近くもピントが合いづらい状態なのです。
以前、遠視のコラムで書いた例えをもう一度ご紹介します。全く同じですが、これ以上の例えが思いつかないので、一字一句同じですが、お付き合いください。

さあこれからホームシアターを開きましょう。プロジェクターのピントをスクリーン代わりの壁に合わせました。ぴったり壁にピントが合っていればきれいな画面が映ります。でも間違えてピントを壁よりも1m奥にあわせてしまいました。壁にはぼんやりした画面が映ります。これが遠視の目で見た状態です。

1)遠視の原因は?

遠視角膜や水晶体の屈折率が小さいため焦点が網膜の後ろに結像する屈折性遠視と、眼軸長が短い軸性遠視があります。








2)治療は?

遠視の眼鏡軽い遠視で不自由がなければ、矯正の必要はありません。遠視は近くが見づらく本を読んでいて疲れる場合があります。遠くのものがはっきり見えない、もしくは近くの作業で疲れる場合は、メガネやコンタクトレンズで矯正します。凸レンズでピントを前にずらし、網膜にぴったり結像するようにします。




3)子供の強い遠視は治療が必要です

子供は網膜の視機能が段々に発達して7歳位までに見る力を獲得します。強い遠視があると、網膜にはっきりとした像がうつらないため、視機能が発達しない場合があります。また、特に要注意なのが、一方の目だけが強い遠視の「不同視」です。お子さんは意識しませんが、良いほうの目だけでものを見て、強い遠視の方の目を使わないと弱視になります。
お子さんは、自分で見づらさを訴えることはありません。多くは3歳児検診で指摘されて受診します。その場合は、きちんとメガネで矯正して治療を始めます。子供の弱視については、回を変えて、改めてコラムを書きます。

(2021.7.7更新))


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