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多摩区 ふじえ眼科コラムTOPICS 

バイオ医薬品、バイオシミラー、これは何?(2026.1/7)NEWS

今月と来月は、眼科とは離れた話題になります。今月は、最近よく耳にするバイオ医薬品について、そして来月はアトピー性皮膚炎について書く予定です。先日、アトピー性皮膚炎について皮膚科の先生からお話を聞く機会がありました。私が研修医の何十年も前とは比べ物にならないほどの進歩をとげています。そして、バイオ医薬品の新薬がどんどん出てきているのです。
今月は、バイオ医薬品とは何かを、私自身が学び知識を持つために勉強しました。


1) バイオ医薬品とは?

バイオ医薬品の定義は、遺伝子組み換え技術や細胞培養技術を用い、微生物(細菌など)や動物の細胞を使って作られる医薬品です。利用した細胞が生成したたんぱく質(ホルモン、酵素、抗体など)を成分として、今までにはなかった医薬品を作ることができるようになりました。
この恩恵は抗ガン剤、免疫抑制剤、糖尿病治療薬、眼科領域では硝子体注射に用いる薬剤など、多岐にわたっています。
例を挙げてみます。関節リウマチなどの自己免疫疾患には、炎症を引き起こすサイトカインという物質に結合し、サイトカインをブロックします。


2)バイオ医薬品の問題は?

今まで難治だった病気に希望を与える素晴らしい医薬品ですが、とにかく薬価が高く、患者さんの自己負担が大変です。
眼科で加齢黄斑変性症や黄斑浮腫で、硝子体注射に使われる薬剤があります。血管内皮増殖因子阻害剤と言われるものですが、この薬価が1バイアル約13万円、3割負担の方ですと39,000円、これに手技料や検査料が加わると、1回の支払いが約5万円くらいになります。また、1回の治療で効果が出ず、複数回の治療が必要になる場合もあり、患者さんの負担はとても大きいものになります。


3)検査そこでバイオシミラーの登場です

バイオシミラーとは、一言で言えば、バイオ医薬品のジェネリック医薬品です。先行バイオ医薬品には新薬の研究開発から約20年の特許期間が与えられていますが、これを過ぎると他のメーカーが後発品として製造、販売ができるようになります。患者さんにとっては、経済的な負担が減ってとても助かります。
ただ、ここにも問題点があります。通常の医薬品は化学物質で、工場で生産されますが、バイオ医薬品は、細胞内で作られるたんぱく質で、先発品と全く同等のものを作るのが難しいのです。
そのため、バイオシミラーにはジェネリック医薬品とは異なる条件が義務付けられています。
ジェネリック医薬品は有効成分が先発品と同じで、臨床試験が不要です。
一方、バイオシミラーは先発品と全く同じは不可能なので、先発品と同じような品質と有効性を示すデータの提出が求められるとともに、販売後も有効性の成績調査と、副作用の調査が義務付けられていています。これがジェネリック医薬品との大きな違いです。



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